クラシック好きの素人のたわごと

クラシックに取り憑かれた音楽にはずぶの素人のたわごとです。皆さんのお役に立てることが書ければ良いのですが…

無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第9回!

年末・年始は仕事が立て込んでいまして、年内にせめてあと1回更新しようと思っている間に2006年も残りわずかとなってしまいました。2006年最後の更新はベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介、第9回です。

クラシック界、とくにピアノ曲でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲は「新約聖書」と呼ばれます。「新約聖書」があれば、「旧約聖書」も当然あります。「旧約聖書」と言えばJ.S.バッハの平均律クラヴィーア曲集を指すそうです。

バッハは平均律クラヴィーア曲集で、ハ長調からロ短調まで、早い話がドからシまでの1オクターブに含まれる全ての音を使って長調、短調の練習曲を作りました。これを一通り練習すれば一通りの鍵盤曲をマスターできる、しかも音楽理論の基礎まで、というありがたい作品です。(ピアノ曲と書かなかったのはバッハの時代にはまだピアノが存在していなかったからです)

「悲愴」「月光」「熱情」の三大ソナタや「ハンマークラヴィーア」のような難易度の高い曲がそろっているにもかかわらず、なぜベートーヴェンのピアノ・ソナタが「新約聖書」と呼ばれるのでしょうか。

素人の浅はかな考えですが、それは初級者(初心者という意味ではないです、念のため)から中級者、上級者まで幅広い層が練習できる曲がそろっていて、段階的なステップアップが実感できるからではないでしょうか。第19番、第20番は「やさしいソナタ」という名前でも呼ばれることがありますし、今日紹介する第9番は中級者用の教材として使われているようです。

もっとも「猫踏んじゃった」すら弾けない僕には1曲でも弾ける人が羨ましい限りですが…

さて、ピアノ・ソナタ第9番の紹介です。最近、勝手にストーリー仕立てにするのが習慣になってしまいました。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第9番 変ホ長調 Op.14-1
Total Play Time…バックハウス新盤 11:14 /グルダ盤 12:34

第1楽章…バックハウス新盤 4:28 /グルダ盤 6:18
イメージとしては、一人のダンサーの成長物語でしょうか。
草原で子供が飛び跳ねているような、軽やかな、しかしどこか未熟さを残したようなメロディから始まります。時々暗いメロディに転ずるのは自己流の限界をどこかに感じたからでしょうか。それでもその度に壁を乗り越えて、明るいステップを刻みます。しかし、最後は限界が見えてしまったのか、弱々しい音になってしまいます。

第2楽章…バックハウス新盤 3:10 /グルダ盤 3:05
スランプの中、壁を乗り越えようとしているような、苦しげで重いメロディに変わります。中間部で明るく転じるのは、壁にぶつかった若者が何か救いを見つけたからでしょうか。

第3楽章…バックハウス新盤 3:22 /グルダ盤 3:03
再び、跳ね回るようなメロディの登場です。何かを掴んだかのように華麗なステップを繰り出します。苦悩の末に、失った自信を再び取り戻し、以前よりも高度な技を披露する若者の姿が目に浮かびます。

「この曲はそんな曲じゃない」というお怒りもあるかと思いますが、所詮は素人のたわごとと見逃してください。また、このCDは聴いておくべき、という推薦版がある方はご教授願えれば幸いです。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集 ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
バックハウス(ウィルヘルム) (1999/06/02)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/31(日) 18:24:12|
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田舎者の飛躍の曲…ドヴォルザーク交響曲第7番!

ドヴォルザークが好きなのに第1回以来全然記事を追加していなかったので、慌てて追加中です。

ドヴォルザークというと国民楽派とか、民族楽派の代表とよく言われていますが、はたして「民族楽派」って何なんでしょう?素人なりに色々調べてまとめてみました。

ヨーロッパの音楽は大きく分けて3つの大きな流れがあったようです。

一つはイタリア系。オペラの起源となるイタリアの歌曲を中心とした流れです。代表は「ウィリアム・テル」のロッシーニ、「椿姫」「アイーダ」のヴェルディですね。オペラと言えばイタリアというくらいで、あのモーツァルトですらオペラはイタリア語原作で書いたほどです。

もう一つはドイツ・オーストリア系。J.S.バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンがドーンと構えています。その後にもシューベルト、メンデルスゾーン、シューマン、ワーグナー、ブルックナー、ブラームスと挙げていけばきりがありません。

もう一つは…いちおうフランス系。僕の勝手な解釈では、非常に特殊な、独立独歩の道を歩んでいます。ベルリオーズが先駆的な音楽を作ろうとも、少しも評価しなかったフランス系です…だからこそドビュッシーやラヴェルのような印象派が台頭できたのかもしれませんが…

これら3つの潮流に対して、自国の伝統音楽を取り入れたり、中心にした音楽を作った人たちを「民族楽派」と言うようです。特に厳密な定義は無く、1曲でもそういう曲を作っていれば「民族楽派」の仲間入りと解釈することもあるみたいですね。

さて、ドヴォルザークはチェコの作曲家。チェコの民族音楽を基にした曲を次々作曲し注目を浴びます。スラブ舞曲集は特に注目を集め、ドヴォルザークを一躍有名にしたようです。特にブラームスは早くからドヴォルザークの才能を見抜き、弟のようにかわいがったそうです。

ドヴォルザークのすごいところは色々なところから題材を見つけて来ては自分の作品に取り入れるところです。チェコの民族音楽はもちろん、当時の音楽後進国アメリカからもインディアンの音楽を取り入れて交響曲第9番「新世界より」に採用しています。

ドヴォルザークというと交響曲第9番「新世界より」のイメージが強いのですが、交響曲第7番、第8番も名曲です。実は僕はこの3曲の中では第7番が一番好きです。と、いうわけで今日は第7番を紹介します。

第1楽章は嵐の海を航海するような、重苦しいメロディから始まります。そこから安らかで優しいメロディへ。この2つのメロディが次々に現れては交錯する激しい楽章です。

第2楽章は木管が中心です。のどかなメロディーが次々と流れていきます。そして、何かに気付いたかのように、強く流れ出すメロディ。荒々しくなったり下品になったりはせずに、悲しさや憂いを感じさせるような楽章になっています。

第3楽章はいかにも民族音楽らしいメロディから始まります(民族音楽に詳しいわけではないので、確証はありませんが…)中間部では甘く柔らかい響きのやはり民族音楽らしいメロディが流れてきます。後半では冒頭のメロディが再び強く演奏されます。まるで何かに追われているかのような緊迫感を演出しながら終わります。

第4楽章では、非常に力強い演奏から始まり、第1楽章のメロディも再現されます。僕がドヴォルザークで気に入ってるのは何と言っても終楽章の格好良さですね。中間と最後に流れる全楽器で迫ってくるような演奏が特に好きです。

セル&クリーヴランド管弦楽団の力強い演奏も好きですが、やはりジュリーニ&ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の一つ一つの音を大切にする演奏が一番好きです。単にジュリーニ贔屓なのもありますが…

giulini-dvorak-sym7
ドヴォルザーク:交響曲第7番
カルロ・マリア・ジュリーニ
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(2005/03/24)
ソニーミュージックエンタテインメント

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2006/12/20(水) 09:21:03|
  2. ドヴォルザーク
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第8回!

ようやく辿り着きました!ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介の8回目、初期の大傑作ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」です。

「日本人は標題のついた曲が大好き」と言われるほど、標題曲は人気があります。

僕自身は…やっぱり標題がある方が親しみやすいですね。クラシックに興味を持ち始めたばかりのころは標題のついている曲ばかり聴いていました。「皇帝」「英雄」「運命」「新世界より」「未完成」。なぜか「田園」とチャイコフスキーの「悲愴」は敬遠していましたが…

今日紹介する第8番も、ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13では何のイメージも湧きませんが、「悲愴」と言われると色々な想像ができます。

ちなみに「悲愴」ソナタはベートーヴェン自信が標題をつけた大変珍しい曲です。続きを読むの部分にベートーヴェンの標題(もしくは俗称)付きの曲を分類してありますので、よろしければご覧ください。

ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」
Total Play Time…バックハウス新盤 15:30 /グルダ盤 17:56 / ギレリス盤 20:04

第1楽章…バックハウス新盤 6:12 /グルダ盤 8:19 / ギレリス盤 9:07
僕のイメージは「薄氷の上の逃走劇」。逃げても逃げても追いかけてくる恐怖・不安、それを振り払って逃げようとするが結局逃げ切れない、というストーリーを勝手に描いて聴いています。ですから、僕の好き嫌いの評価ポイントは、どれだけ高音をヒステリックに鳴らせるか、高音から低音に移るときにどれだけタメをつくれるか、そして低音をどれだけ強く出せるか、という3点です。

第2楽章…バックハウス新盤 4:47 /グルダ盤 5:18 / ギレリス盤 5:43
そして、「一時の平和と再び襲い来る不安」へと進んでいきます。安らかな音楽から突然襲ってくる不安。この楽章の僕の評価ポイントは最初の落ち着きが中間部でどれだけ揺れ動いてくれるかです。

第3楽章…バックハウス新盤 4:21 /グルダ盤 4:12 / ギレリス盤 5:04
激しくもどこか悲しげなメロディを中心に展開していきます。ある重大決心をするか、やめるか、しばらく悩んだ末に最後に「悲愴な決意を胸に、恐怖への挑戦」を決意して物語は幕を閉じます。冒頭に流れるメロディが何度も繰り返され、最後に鍵盤をたたきつけるような強い音で締めくくられます。

僕のお気に入りはエミール・ギレリスです。正確無比かつ力強い演奏で「鋼鉄のピアニスト」と呼ばれたギレリスは僕の好きなピアニストの一人で、先日、ようやく三大ピアノ・ソナタを入手してギレリスの演奏に酔っています。できればギレリスのピアノ・ソナタ集(一部未収録のまま亡くなったので、全集ではないのが残念です)を入手したいと思っているのですが、いつになることやら…廃盤になる前には何とか買いたいものです。

ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番&第14番&第23番 ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番&第14番&第23番
ギレリス(エミール) (2006/11/08)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/19(火) 23:00:00|
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知れば知るほど面白い…チャイコフスキー「1812年」序曲

「音楽を楽しむのに知識は必要か」と聞かれれば、僕は「不要」と即答します。聴いていて楽しければそれで充分です。

しかし、「音楽をより楽しむために知識は必要か」と聞かれれば、答えは「必要」です。

それを教えてくれたのがチャイコフスキーの序曲「1812年」でした。知らなければメロディを楽しんで、それで終わりなのですが、この曲にはテーマがあり、今流れているのがどのテーマなのかを知るともっと楽しめるようになります。

この曲は1812年にロシアがナポレオンの侵攻を打ち破った事実を基に作られた作曲されました。

最初は平和なロシアの様子から始まります。しかし、ナポレオンの台頭により、徐々に不穏な空気が漂ってきて一触即発の空気が流れます。

そして、いよいよロシアとフランスの間の緊張は最高潮に達し、進軍ラッパにより開戦が告げられます。

フランス国歌が流れるといよいよナポレオンによる猛攻開始です。最初、僕はここの部分を非常に格好良いと思って聞いていました。この曲で2番目に好きな部分だったりします。まさか侵略する側がこんなに勇ましく明るい曲で攻めてくるとは…無知って恐いですね…(苦笑)

フランス軍の攻撃をしのぎきったロシア軍の反撃。ロシア民謡が流れてきます。しかし、スローテンポでいかにも弱々しい。何も知らなかった頃はここの部分だけよくわからないままでした。まさか反撃のテーマだったとは…(苦笑)

戦いは両軍入り乱れての大混乱へ。フランス国歌とロシア民謡が交互に流れます。

大砲(大太鼓)の音とともにフランス国歌が消えていき、やがてロシア民謡が流れる中、勝利を祝う鐘の音が響き、そして全軍挙げての高らかな勝利の歌へ。バックには大太鼓による祝砲が轟きます。そして圧倒的な勝利の歓喜の中、曲は幕を閉じます。昔も今もこの部分が一番好きです。昔はただ単に格好良いと思いながら、今は「ロシア万歳」と心の中で叫びながら聴いています。実際には僕はロシアはあまり好きではありませんが…北方領土早く返してよ…この曲を聴いている間だけはロシアの味方です。

作曲の背景を知らないまま聴いていた時と知ってからでは見方が180度変わってしまいましたが、尚更好きになった曲の一つです。

さて、今日はある意味キワモノのCDです。大太鼓で表される大砲の音を実際の大砲を使って表現したドラティ&ミネアポリス管弦楽団盤を紹介します。圧倒的な迫力に満ちた1812年を堪能してください。

チャイコフスキー:管弦楽名曲集 チャイコフスキー:管弦楽名曲集
アンタル・ドラティ
(2005/06/22)
ユニバーサルクラシック
  1. 2006/12/18(月) 23:00:00|
  2. チャイコフスキー
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第7回!

ようやく「悲愴」ソナタまであと1回まで辿り着きました、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介です。

1曲1曲丁寧に聴いているとベートーヴェンと歴史を共有しているようで楽しいですね。

そこで今日はこのころベートーヴェンはどんな生活を送っていたのか調べてみました。ベートーヴェンと言えば難聴だったことで有名ですが、初期のピアノ・ソナタを作曲していた頃はどうだったのでしょう。

手元の資料によると、ベートーヴェンに難聴の兆候が現れたのは1801年のことのようです。1800年前後のベートーヴェンの代表作はと言うと…

1799 ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
1800 交響曲第1番、ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」
1801 ピアノ・ソナタ第14番「月光」
1802 (いわゆる「ハイリゲン・シュタットの遺書」が書かれる)
1803 交響曲第2番、ピアノ協奏曲第3番

あら…どこかで難聴になったことを嘆いて「悲愴」ソナタを作ったという話を聞いたことがあるのですが、どうやら間違いのようですね…その人が適当に言ってたのか、僕が勘違いして覚えていたのか…

今日紹介するピアノ・ソナタ第7番は1798年、ベートーヴェンが28歳の時の作品と言われていて、第5番、第6番と同時発表です。第5番、第6番が3楽章でコンパクトにまとまっていたのに対して、第7番は再び4楽章に戻っています。

この頃のベートーヴェンはウィーンに出てきてかなり自信をつけていたようです。20代後半の公私ともに勢いに乗っていた時期で、弦楽三重奏を3曲、ピアノ三重奏曲第4番「街の歌」、ヴァイオリン・ソナタの第1番〜第3番も同時期に発表しています。

ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 Op.10-3
Total Play Time…バックハウス新盤 17:58/グルダ盤 20:59

第1楽章…バックハウス新盤 4:50 /グルダ盤 6:27
階段を駆け上るような序奏から始まって、技巧の限りを尽くした軽快で忙しいメロディが続きます。ピアノニストとしてのベートーヴェンの意地を感じさせる楽章です。全体的に「疾走」というイメージがぴったりです。

第2楽章…バックハウス新盤 6:32 /グルダ盤 8:02
一転、失意のどん底に落ち込んだかのような、低音が響きまくるゆっくりとした序奏から始まります。そして、何かを心配しているような悲しげなメロディへ。低音と高音の対比が心の葛藤を表しているようで聴き応え充分です。

第3楽章…バックハウス新盤 2:33 /グルダ盤 2:54
ベートーヴェンの黄金パターン、暗い楽章の次は柔らかな音楽の癒しの楽章です。途中で挿入される、同じメロディをオクターブを上げながら4回演奏するところが僕は大好きです。

第4楽章…バックハウス新盤 3:54 /グルダ盤 3:26
最後はピアニストとしてのテクニックを誇示するかのような軽快な演奏に再び戻ります。流れるような鍵盤の連打が非常に綺麗です。

今日も紹介するのはグルダの全集です。次回、「悲愴」の紹介の際に別のCDを紹介できるのが今から楽しみです。

gulda-beethoven-piano-sonatas ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
フリードリヒ・グルダ (2006/1/18)
Brilliant Classics


  1. 2006/12/17(日) 23:00:00|
  2. ベートーヴェン
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偉大なる先輩への偉大なる挑戦…ブラームス交響曲第1番!

自分にはかなわない、という人物に出会ったとき、人間はどういう行動をとるのでしょうか。

1.相手の妨害をして、相手の評価を下げるように様々な手を打つ
2.相手に負けないように、自分を磨き、相手を追い越せるように努力する
3.素直に相手の力量を認め、相手を師と仰ぎ、競争するのではなく、少しでも相手に近づけるようにする

ほとんどの人は2を理想としながらも、1のような行動をとってしまいます。僕だってそうです。人間ですから見栄をはってしまうこともありますよね。

ブラームスは典型的な3の人です。ベートーヴェンという偉大な作曲家の功績を目の当たりにして、ベートーヴェンと別の系統の曲を作ることを目指すのではなく、ベートーヴェンの曲に近づけるように努力した人です。

それは交響曲第1番の作曲に21年かけたことや、ベートーヴェンの作曲の三本柱である交響曲、ピアノ・ソナタ、弦楽四重奏曲の作曲数の差でもわかります。


ベートーヴェン
ブラームス
  交響曲  
9曲
4曲
ピアノ・ソナタ
32曲
3曲
  弦楽四重奏曲  
16曲
3曲
  享年  
56歳
67歳


偉大な先輩を意識するあまり中途半端な作品では満足できなかったのがよくわかりますね。おそらく途中で破り捨てた楽譜の量も半端じゃなかったはずです。

さて、それではブラームス交響曲第1番ハ短調の紹介です。

第1楽章
口ずさむのが不可能と言われる三位一体の音楽から始まります。上昇するメロディと下降するメロディ、そして運命の動機が同時に流れる不思議な序奏です。ちなみに運命の動機とは、ベートーヴェンの運命のように「タ・タ・タ・ターン」とか「タ・タ・タ・タ・タ・ターン」というリズムを刻むメロディを指すようです。僕は最初しばらくの間「ジャ・ジャ・ジャ・ジャーン」なんてどこにも流れてないだろう、と真剣に考えていました。
序奏が終わって主題に入っても、メロディが複雑に入り組んでいます。僕は最初しばらく理解できませんでした。不思議なことに時が経つにしたがって、どんどん気に入っている部分が増えてきて、今ではどの部分も好きになっています。

第2楽章
安らかで、どこか不安げなメロディの流れる緩徐楽章です。ベートーヴェンがよく使っていたオーボエを中心としたメロディをブラームスも使っています。そして、師への挑戦としてでしょうか、ソロ・ヴァイオリンの旋律も加えています。

第3楽章
天国的な心地よさから、何かに追いかけられるような忙しいメロディへ。めまぐるしく変化する楽章です。ブラームスのこの曲に対する自信の揺らぎ方を表している、と思うのは僕の考えすぎでしょうか。

第4楽章
再び重苦しい序奏から始まります。困難・闘争から勝利・歓喜へ。ベートーヴェンの第5番「運命」と第9番「合唱」をミックスしたような展開です。そしてコーダ(終結部)へ。僕はコーダこそがブラームスの真価発揮だと思っています。ブラームスの交響曲はどれも終わり方が大好きです。

さて、推薦CDですが、これまたDG The Best 1000で僕の大好きなジュリーニ&ウィーン・フィル盤が再販されています。前回ちょこっと触れたPHILIPS SUPER BEST 100DECCA BEST 100DECCA BEST PLUS 50の1000円シリーズもリンクしておきます。ユニバーサルは良いCDが多いのですが、HPから欲しいCDを探しにくいのが難点なんですよね…

ブラームス:交響曲第1番ブラームス:交響曲第1番
カルロ・マリア・ジュリーニ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(2006/11/08)
ユニバーサルクラシック
  1. 2006/12/16(土) 23:00:00|
  2. ブラームス
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第6回!

年内に「悲愴」ソナタまで辿り着きたい…その意地だけで更新している「クラシック好きの素人のたわごと」です。「ベートーヴェン好きの素人のたわごと」にならないようにベートーヴェンとそれ以外の曲を交互に紹介しようなんて決意したものだから、もう大変なことになっています…(苦笑)

さて、このブログを書くために色々調べていて、すごい偶然に気付いてしまいました。と、言ってもたいしたことじゃありませんが…。

ピアノ・ソナタの第5番・第6番と交響曲第5番・第6番には共通点が多いのです。

共通点その1…同時期に作曲を進めた曲である
なんだ、当たり前じゃないか…って言われそうですね。でも、考えてみてください。5番の次に6番を作るのは当たり前かもしれませんが、5番と6番を同時進行で作って、ほぼ同時に発表するのはなかなか大変なことですよ。たとえばピアノ協奏曲は1803年に第3番、1807年に第4番、1809年に第5番と数年に1曲作っているだけですから。

共通点その2…反対の性格の曲を同時に作り、発表した
ベートーヴェンの作品、ということでは偶然、というよりも当然なのかもしれません。交響曲第5番「運命」と第6番「田園」、第7番の長大な音楽に対して第8番はコンパクト。対比的な作曲はこのころからすでに始まっていたんですね。

共通点その3…調が両方とも第5番ハ短調、第6番ヘ長調
はっきり言って、これを書くためだけに今までの文章を書きました。ベートーヴェンの曲調で代表をあげるとハ短調、ヘ長調、変ホ長調だと僕は思っています。もちろん他の調の名曲もたくさん作っていますが。この頃から悲劇的なハ短調、開放的なヘ長調を意識していたのか、ということに気付いてちょっと嬉しくなってしまいました。ちなみに変ホ長調は「英雄」「皇帝」など豪華な曲に使われています。

え…?ピアノ・ソナタ第5番、第6番と同時に発表された第7番はどうなんだって?……これから第7番を聴きながら考えてみます…

今日は本当に「たわごと」になってしまいましたね…呆れずに今後ともお付き合いいただければ幸いです。曲紹介に移りましょう。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第6番 ヘ長調 Op.10-2
Total Play Time…バックハウス新盤 10:15 /グルダ盤 11:55

第1楽章…バックハウス新盤 4:21 /グルダ盤 6:27
第5番とはうってかわって明るい曲調です。子供や小犬がいたずらをしているような、かわいらしい曲になっています。元気に遊びまくる子供。時々叱られてしゅんとしている子供、再び元気に走り回る子供。そんな楽しい感じの楽章です。

第2楽章…バックハウス新盤 3:25 /グルダ盤 3:15
第1楽章に明るい音楽を持ってきたら第2楽章は憂いを帯びた音楽、というのはベートーヴェンの常套手段ですね。それでも終止暗い感じではなく、ところどころで伸びやかなメロディが流れます。

第3楽章…バックハウス新盤 2:12 /グルダ盤 3:37
歯切れの良いメロディが特徴の終楽章です。再び子供がはしゃぎ回っているような明るい、心地よいメロディが聞こえてきます。同じようなリズム、同じようなメロディが続いていきますが、曲が短いことやちょっとずつ音が強くなって行っていることもあって、退屈する間もなく終わってしまいます。

新しいCDも紹介したいのですが…三大ソナタ以外のほとんどはバックハウスの新盤とグルダ盤しか持っていないので、今日も以前紹介したバックハウス新盤です。三大ソナタなら結構持っているつもりですが…

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集 ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
バックハウス(ウィルヘルム) (1999/06/02)
ユニバーサルクラシック
  1. 2006/12/15(金) 23:00:00|
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隠れた天才…メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」

「好きな作曲家はだれ?」と聞かれたら、一番は迷わずベートーヴェンと答えます。「他には?」と聞かれたら…三人挙げるならプラスしてブラームスとドヴォルザークですね。五人まで挙げて良いなら…かなり迷った末にチャイコフスキーとメンデルスゾーンが追加されます。

メンデルスゾーンは、僕の中ではいまいちメジャーになりきれない印象が強いのですが、クラシック音楽界において欠かせない存在の一人です。

なぜなら、シューマンのアラベスクのときにも少しだけ触れましたが、メンデルスゾーンがいなかったら僕たちはバッハやベートーヴェンの名曲が聞けなかった可能性が高いからです。

メンデルスゾーンの作曲以外での功績の一番はJ.S.バッハの「マタイ受難曲」の復活公演を成功させ、ヨーロッパ中にヨハン・セバスチャン・バッハ(以下、J.S.バッハ)の名前を知らしめたことでしょう。

当時、J.S.バッハの作品は「平均率クラヴィーア曲集」等の一部の作品を除いてほとんど知られていなかったそうです。J.S.バッハ自身は、作品を発表する気がなかったのか、発表する機会に恵まれなかったのか、私的に作曲し演奏するに留めていたそうです。メンデルスゾーンの時代にはJ.S.バッハは単に「音楽の名門バッハ一族」の一員に過ぎなかったようです。

極論すれば、メンデルスゾーンの存在がなければ過去の偉大なる作品を演奏するというクラシック音楽という分類は存在していなかったのかもしれません。

そしてもう一つの功績は指揮法を確立したことです。今でこそ僕たちは「フルトヴェングラーの演奏が最高だ」「いやカラヤンを忘れてはいけない」「いやいやクレンペラーこそが最高の指揮者だ」「おいおい、亡くなった人間ばっかりじゃないか。デイヴィスこそが…」といった議論ができます。(僕にとってのナンバーワンは圧倒的にジュリーニですが)

これもメンデルスゾーンが指揮者という存在を不動のものにしたからと言っても過言ではないと思います。過去の名曲を発掘する探検者として、そして演奏者のレベルを引き上げる指導者として、指揮者という職業がこの世に出てきたことは何と素晴らしいことでしょうか。

さて、そのメンデルスゾーンの曲ですが、有名なヴァイオリン協奏曲は後日に譲って、今日は交響曲第4番「イタリア」を取り上げたいと思います。

第1楽章はひたすら明るく、脳天気(失礼)に歌いあげられます。アップテンポの楽しいメロディで、僕は時々仕事中に口ずさんだりしています(苦笑)
第2楽章は一転、憂鬱なもの悲しいメロディです。しかし、ただ低音を強く鳴らすだけの楽章ではなく、しっかりとしたメロディに支えられた美しい曲です。
第3楽章は再び明るい曲調に戻ります。所々で流れるホルンによるファンファーレが僕は大好きです。
第4楽章は冒頭の嵐を思わせるような力強いメロディから始まります。エスニックなアップテンポのメロディが連続し、まるでサスペンス映画のクライマックスを見ているかのような楽章です。

推薦CDですが、クルト・マズア指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団のCD以外にはないと思っています。ゲヴァントハウス管弦楽団は1781年に創設され、何とメンデルスゾーン自身が指揮をした輝かしい伝統を持つオーケストラです。マズアの指揮する美しい音楽を聴きながら、音楽の世界ではクラシックにしかありえない「伝統」に酔ってみるのもたまには良いのではないでしょうか。

メンデルスゾーン : 交響曲第3番「スコットランド」&第4番「イタリア」 メンデルスゾーン : 交響曲第3番「スコットランド」&第4番「イタリア」
クルト・マズア
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 (2000/06/21)
ワーナーミュージック・ジャパン
  1. 2006/12/14(木) 23:00:00|
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第5回!

最近、順調に更新が進んでいて、自分でもビックリです。個人的な知り合いのある人にに毎日更新する、と宣言したからでもあるのですが。

ベートーヴェンの曲風の柱は2つだと僕は思っています。

柱の一つはそれまでだれもやらなかったことに果敢に挑戦してきたこと。
たとえば、交響曲第3番「英雄」。45分にも及ぶ長大な交響曲(演奏者によっては60分近く)はそれまでの誰も書いていないものでした。第9番「合唱」に至っては約70分の超大作です。後にブルックナーやマーラーが80分を超える交響曲を書きますが、ベートーヴェンという先駆者がいたからこそブルックナーやマーラーの曲が完成できた、というのは僕がベートーヴェンを崇拝しすぎているせいでしょうか。

そしてもう一つの柱は極限まで無駄を省いた曲を作ったこと。少ない音階しか使っていないのに…使っていないからこそかもしれませんが…耳に残るメロディを次から次へと作っていったことです。楽譜上やメロディ進行に関することは素人の僕にはよくわかりませんが、大半の曲は2〜3回聴いてしまえば僕でもメロディが頭に焼き付いて覚えられます。しかも、それが何度聴いても飽きません。

わかりやすい例…僕でも説明できるくらいの…を挙げれば、交響曲第5番「運命」の冒頭部分。「ソ・ソ・ソ・ミ♭ー・ファ・ファ・ファ・レー」のたった4音だけです。

今回紹介するピアノ・ソナタ第5番は後者の実験作のようなものだと僕は思っています。第4番が25分前後の長い作品だったのに比べて、第5番は15分前後とかなり絞り込まれた作品です。また、初めての3楽章形式のピアノ・ソナタになっています。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第5番 ハ短調 Op.10-1
Total Play Time…バックハウス新盤 13:16 /グルダ盤 16:13

第1楽章…バックハウス新盤 4:02 /グルダ盤 4:58
激しいイントロから始まります。「悲劇のメロディ」とでも言いたくなるような、何かが壊れるような、これから良くないことが起こるようなメロディから。その後に続くメロディは一転して優しくおとなしいものですが、思い出したように「悲劇のメロディ」が襲いかかります。

第2楽章…バックハウス新盤 5:50 /グルダ盤 7:19
苦しみから逃れて、一時のやすらぎへ。緩徐楽章らしく、優しい曲調から始まります。しかし、ここでも突然襲い来る不安。強く、悲しいメロディが所々で挿入されています。

第3楽章…バックハウス新盤 3:07 /グルダ盤 3:45
第5番にしてここまで完成していたのか、と思わせる完成度の高い終楽章です。中期のソナタにもひけを取らないメロディ展開が聞き所です。「タタタ・タタタン」の冒頭のメロディを中心にベートーヴェンらしい音楽が展開されています。難を言えば、ベートーヴェンにしては終わり方があっさりしすぎているところでしょうか。よくベートーヴェンのコーダ(楽章の最後の部分)はくどい、といわれていますが、僕はあのくどさが大好きです。

今回はお薦めCDではありません。なぜなら僕自身が欲しいけどまだ入手できていないCDだからです。バックハウスの全集については新盤のステレオ録音より、旧盤のモノラル録音の方が完成度が高い、という意見をよく見ます。バックハウスの新盤を聴いて悦に入っている僕としては、これ以上の完成度の曲があるのか…と嬉しくも悲しいため息をついています。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集 ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
バックハウス(ウィルヘルム) (1994/07/01)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/13(水) 20:33:51|
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誰もびっくりしない「驚愕」…ハイドン交響曲第94番

最近、更新内容がベートーヴェンばかり。気が付けば、「クラシック好きの素人のたわごと」が「ベートーヴェン好きの素人のたわごと」になっていました。いや、間違ってはいないんですけどね。

そこで今日はハイドンの交響曲第94番「驚愕」を紹介しようと思います。

クラシックに足を踏み入れた人の悩みとしてよく聞くのが「どれを聴いて良いのかわからない」ということです。本当は自分の好きな曲を好きなように聞けばいいんです。クラシックだから、といって構えて聴く必要は全然ありません。クラシックが高級で文化的で知的なものだ、なんていうのはクラシックに縁の無かった人か、一部の人間の強がりにしかすぎません。

本を読みながら聴いてもいいですし、インターネットをしながら聴いても、極端な話コンサート以外ならポテトチップスをバリバリ頬張りながら聴いたって全然構わないんです。

元々クラシックは貴族のパーティー等のBGMとして流されていたものです。(もっと前の時代は宗教音楽として儀式につかわれていたそうですが、この辺の話は僕もよく知らないので省略します)貴族の中には新しい才能を発掘することや、才能のある人間を紹介することに力を入れた素晴らしい人も確かに存在しました。しかし、大多数の貴族は我々と同じ単なる人間です。友人と語らいながら、ワインを飲みながら、気に入った女性を口説きながら、ダンスをしながら聴いていたのがクラシックです。

ですから我々も気楽に聴けばいいんです。念のため書いておきますが、他の情報を一切シャットアウトして聴いている人を否定しているわけではありません。目を閉じて一音一音までしっかりと聴きたいと思える曲に出会えたら、そうやって聴くことが楽しいと思えたらそうやって聴けばいいのです。音楽の楽しみ方は十人十色、百人百様ですから。

さて、今日紹介するハイドンの交響曲第94番「驚愕」ですが、演奏中に居眠りをしている貴族の目を覚まさせるために、静かなメロディから突然大きな音を出してびっくりさせたことから名付けられています。やっぱりハイドンの時代(1732-1809)から、演奏中に居眠りする人はいたんですね…僕も時々聴きながらウトウトしてますが…

クラシックにあまり縁の無かった方は、是非「驚愕」の第2楽章を聴いてみてください。きっと聴き覚えがあるはずです。「驚愕」というタイトルを知らないで聴いていると、「あ、これってハイドンの曲だったのか」と思うこと間違いありません。そして、「驚愕」というタイトルを知りながら聴いていると…多分「こんなものでびっくりするなんて昔は本当に音楽の幅って狭かったんだなぁ」としみじみ感じることでしょう。余談ですが、本当に目が覚める音楽が聴きたいならチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」の第1楽章をお勧めします。僕は聴きながらビクッとしないようになるまで20回以上かかったと思います。

僕が「驚愕」を勧める理由は、それだけではありません。ハイドンの交響曲はメロディラインが掴みやすいので、初心者でも親しみやすいからです。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの陰に隠れていまいちマイナーな感じのするハイドンですが、交響曲の父と呼ばれるだけのことはありますよ。

お薦めCDはもう一つの有名曲、交響曲第101番「時計」とセットになっているカラヤン&ベルリン・フィル盤です。最近再販されたThe Best 1000シリーズでなんと一枚1000円で入手できます。全集を買ってしまうと聴ききらないうちに飽きてしまう恐れがありますので、こういった1枚1000円程度のCDを集めるのも良いと思いますよ。

DG(ドイツ・グラモフォン)、PHILIPS、DECCAの1000円シリーズは安い割にノイズが少なく内容の良い物が多いので、僕のお薦めです。「この作曲家ってどうなんだろう」とか「この指揮者ってどんな感じだろう」と思ったときには僕はまずこのシリーズを買うようにしています。気に入らなくても1000円ですから。でも、ほとんどがお気に入りCDと化してます。

ハイドン:交響曲第94番&第100番&第101番 ハイドン:交響曲第94番&第100番&第101番
カラヤン(ヘルベルト・フォン) (2006/11/08)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/13(水) 00:43:29|
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日本の年末の恒例行事…ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」!

気が付けば今年も残り20日。大事なCDの紹介を忘れるところでした。

やはり日本の年末と言えばベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」(以下、第九)以外にはありえません。ライトなファンには第4楽章の「歓喜の歌」が、そして僕のようにクラシックにどっぷり浸ってしまった人間には第1楽章〜第3楽章がたまらない交響曲の中の最高峰です。

手持ちの資料によると日本人によって第九が初めて全曲通して演奏されたのは、第九の初演後ちょうど100年の1924年だそうです。(外国人による初演は1918年。映画にもなっています)これは偶然かもしれませんし、ベートーヴェンの没後ちょうど100年の1927年に向けて日本でも第九を演奏できるようにしようという動きがあったからかもしれません。それ以前はベートーヴェンは第九や「運命」の作曲者としてではなく、ピアノ・ソナタ第14番「月光」の作曲者としての印象が強かったようです。ちょっと意外ですね。その話についてはピアノ・ソナタ全曲紹介の第14回で…年内には多分書けないと思いますが(苦笑)

話を第九に戻しまして、なぜ日本でこれだけ第九の演奏がメジャーになったのかというと正直な話、入場料収入が目当てらしいです。クラシックを楽しむ基盤のない日本では演奏に必要な人数が多く、その家族・友人だけでもチケット収入が見込める第九は非常に「おいしい」レパートリーだったと言えます。身も蓋もない話ですが…。

しかし、当初の目的に多少商業的な部分があったとしても、これだけ愛されるのはやはり音楽としての完成度が高いからでしょう。個々のフレーズも印象的なものが多いですし、全体を通して一つのストーリーが完成されているという点でもまさにベートーヴェンの集大成とも言える交響曲です。

僕の第九のイメージは「苦難」からの逃走して「快楽」へ。そして「夢想」を経て本当の「歓喜」を見つけ出す、というものです。

第1楽章は「苦難」。冒頭から重くのしかかる合奏。非常に攻撃的な音楽が生きていく辛さや困難を表しているように僕には思えます。
第2楽章は「快楽」。現実から逃れて楽しいことばかりを追い求める。しかし、楽しいことばかりが続くはずもなくところどころで現実の辛さを思い知らされます。
第3楽章は「夢想」。癒しを求めて、現実を忘れて自分の世界に閉じこもる。そうしているうちにちょっとずつ何かを掴み初めてついには悟りを得ることに成功します。
そして、第4楽章、「歓喜」へと繋がっていきます。様々な経験をした末に本当の幸せにたどり着き、高らかに「歓喜の歌」を歌い上げます。この世に生まれてきたことを感謝しながら。

もちろん、これは僕が何冊かの本を参考にしながら作った、勝手に想像しているストーリーで、ベートーヴェン自身の真意や専門家による定説ではありません。しかし、発信者の意図に関係なく受信者が色々な想像をすることができることもクラシックの楽しみの一つだと思います。

今日紹介するCDは、僕にとっての第九の中の第九、ジュリーニ&ベルリン・フィル盤です。一音一音を大切にしているジュリーニの第九は年末の慌ただしい時期に安らかな一時を与えてくれます。

Giulini-Beethoven-Sym9 ベートーヴェン:交響曲第9番
カルロ・マリア・ジュリーニ (1996/04/25)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/11(月) 23:57:54|
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第4回!

ようやく8分の1まで到達しました、ベートヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介。今回はピアノ・ソナタ第4番のご紹介です。

このピアノ・ソナタ第4番は「悲愴」「月光」「熱情」のいわゆる三大ソナタ以外では僕が一番良く聴く曲です。なぜかと言うと、僕が持っているミケランジェリのCDでピアノ協奏曲第5番「皇帝」とカップリングされているからです。

僕の中でミケランジェリのピアノの印象は繊細。特に弱音部分を演奏するときのキータッチはピアノってこんなに優しい音がだせるのか、と驚いてしまいます。しかし、繊細であっても貧弱にはあらず。強音部分では迫力ある音を聞かせてくれます。大胆にして繊細とはミケランジェリのためにある言葉かもしれません。

このミケランジェリ、演奏会で披露するレパートリーが非常に狭いことや、愛用のピアノを世界中どこへでも運ばせること、更には自分の体調や機嫌により平気で演奏会をキャンセルしてしまうことで有名だそうです。よく言えばとことん自分の世界を追求する人、悪く言えば他人の迷惑を顧みない人みたいですね。それが理由かどうかわかりませんが、「皇帝」で競演した僕の大好きなジュリーニとは喧嘩別れになったそうです。

さて、それでは曲自体についての紹介に移りましょう。今回はミケランジェリ盤の演奏時間も追加しておきます。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 Op.7
Total Play Time…バックハウス新盤 22:54 /グルダ盤 25:19 /ミケランジェリ盤 31:39

第1楽章…バックハウス新盤 6:13 /グルダ盤 7:29 /ミケランジェリ盤 9:45
第1番〜第3番から比べると格段の進歩を感じる曲になっています。ベートーヴェンらしい高音と低音の対比が随所に見られるようになります。ピアニストのの個性も出やすい曲になっていて、全力疾走するバックハウスに対して、軽やかにスキップするグルダ、そしてミケランジェリは華麗に舞っている、といった感じでしょうか。
第2楽章…バックハウス新盤 6:06 /グルダ盤 7:02 /ミケランジェリ盤 8:36
うららかな休日の午後を思わせるようなゆったりとしたメロディの楽章です。
第3楽章…バックハウス新盤 3:48 /グルダ盤 4:51 /ミケランジェリ盤 5:25
一転軽やかなメロディに変わります。時々見せる憂鬱さや、力強い希望が感情の起伏の激しいベートーヴェンらしさを覗かせます。
第4楽章…バックハウス新盤 6:24 /グルダ盤 5:47 /ミケランジェリ盤 7:41
華麗で優雅なメロディの楽章です。技術的なことのさっぱりわからなく、単純な感想しか持たない僕には「皇帝」の第3楽章の原型はこれじゃないかを思わせます。突然速くなったり遅くなったりするメロディに共通点を感じます。

CDはミケランジェリ・DGコレクションを紹介しておきます。ミケランジェリの繊細なタッチは好き嫌いが別れるところかもしれませんが、モーツァルトのピアノ協奏曲、ベートーヴェンのピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタ第4番を始め、様々な曲が収録されていますので、コストパフォーマンスの良いCDBOXです。

Michelangeli01 ミケランジェリ DGコレクション
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
(2002/11/01)
ユニバーサルクラシック




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  1. 2006/12/10(日) 23:33:57|
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ちょっと休憩…シューマン「アラベスク」!

今回はベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介はちょっとお休みです。

先日、ある人から「シューマンの『アラベスク』ってシューマンらしくなくて好き」と言われて、今日はずっと「アラベスク」をBGMにしていました。

正直に言って、僕はシューマンは交響曲第1番「春」を時々聞く程度です。いや、持っているんですよ。アシュケナージのピアノ作品集は…。持ってはいるんですけど、気が付いたらベートーヴェンやブラームスがCDプレーヤーに…(苦笑)

これじゃ天国のシューマンに申し訳ないと思いシューマンをBGMに色々調べてみました。最近NHK交響楽団で指揮ばっかりしていて、全然ピアノを弾かないアシュケナージにはちっとも申し訳ない気持ちはありませんが(ピアニストとしての彼は好きですが…)

手持ちの本によるとシューマンは元々ピアニスト。妻のクラーラは、ピアノの師匠の娘だったそうです。しかし、指の故障によりピアニストとしての活躍を断念。作曲を進めるかたわら、評論活動を積極的に行いショパンやブラームスらを紹介した…なるほど、バッハの名曲を復活させたメンデルスゾーン同様、音楽界にとって作曲以外にも重要な役割を果たしている人物の一人だったんですね。天国のシューマンさん、ありがとう。今僕がブラームスの交響曲に心酔できるのも、あなたのおかげです!

他にも色々わかったことはあるのですが、「ありがとう」から繋がらなくなってしまうので、今回はシューマンに関する話はこのくらいで…

さて、今日紹介する「アラベスク」ですが、名前を聞いて曲が頭に思い浮かばなかったのが恥ずかしいです。全体的に優しく、懐かしい感じがするメロディが特徴的です。多くの人が聞き覚えがあるのではないでしょうか。
「アラベスク」とは「アラビア風の」という意味だそうですが、僕のこの曲に対するイメージは「故郷の懐かしい想い出」と「望郷の念」といった感じです。途中で激しくなる部分もありますが、優しさにつつまれている気がします。最後に静かに終わるあたりも印象的で、僕のお気に入りの一曲がまた増えてしまいました。

今日の紹介は唯一持っているアシュケナージ盤です。もう一度ピアノ弾かないかなぁ…

シューマン:ピアノ作品集(1) シューマン:ピアノ作品集(1)
アシュケナージ(ウラジミール) (1996/12/02)
ユニバーサルクラシック



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  1. 2006/12/09(土) 23:35:22|
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第3回!

第3回を迎えました、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介です。

ベートーヴェンの偉業は数え切れないほどありますが、ピアノに関して言えば、ピアノ曲を専門家の芸術まで高めたことが挙げられると思います。

ベートーヴェン以前の作曲家の多くはピアノ・ソナタを一般人の娯楽ととらえていた、という話を読んだことがあります。たとえばモーツァルトはピアノ協奏曲では自信のピアノの技量を誇示するかのような技巧をこらしたピアノ・パートを書いていましたが、ピアノ・ソナタについては貴族のお嬢さんが楽しんで弾けるように易しめの曲をつくったとか。

しかし、ベートーヴェンはあえてそのピアノ・ソナタで技巧をこらした、難度の高い曲を作り続けたそうです。「悲愴」「月光」「熱情」の三大ソナタは現代においてもマスターするのが難しい曲として挙げられていますし、第29番「ハンマークラヴィーア」に至っては「演奏家の前にそびえ立つ巨大な壁」と評している解説を読んだことがあります。

僕自身はピアノは全然弾けませんので無責任なことしか言えませんが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ以上に難度が高いと断言できるのは、ショパンやリストなどのいわゆる「技巧派」の曲以外にはあまり無いようです。ベートーヴェンの存在がなければショパンやリストの存在も有り得なかった、と思っているのは僕だけではないと思います。

さて、それでは曲の紹介です。意地でも回数=番号で通すつもりですので、今日はピアノ・ソナタ第3番です。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 op.2-3
Total Play Time…バックハウス新盤 21:42 /グルダ盤 23:05

第1楽章…バックハウス新盤 7:15 /グルダ盤 9:50
非常に親しみやすいメロディが繰り返される明るい楽章です。「ターン・タララララララ・タン・タン」のリズムが気が付けば耳に残っていることでしょう。
第2楽章…バックハウス新盤 5:53 /グルダ盤 5:50
夜、それも満月の真夜中を思わせるような神秘的で穏やかなメロディが中心の楽章です。ひょっとしたら「月光」の第1楽章の原典はここにあるのかもしれません。もちろん、僕の勝手な推測ですが。
第3楽章…バックハウス新盤 3:00 /グルダ盤 2:43
ベートーヴェンといえども人の子。第3楽章には教科書通りの短いスケルツォが置かれています。スケルツォとは主に三拍子の変化の激しい曲で、普通三部(急→緩→急)で書かれています。僕が説明するよりも他にも良いサイトがたくさんあると思いますので、詳しく知りたい方は検索してみてください。
第4楽章…バックハウス新盤 5:19 /グルダ盤 4:42
スキップをするような軽やかなメロディが特徴的です。喜び、幸せ、楽しさ、そういった物を連想させる無邪気な楽章です。「ベートーヴェン=暗い」という先入観を持っている人に是非聴いてみてほしい曲です。

オススメCD紹介のコーナーです。
持っていないCDを紹介するのは気が引けるのですが、前回紹介したグルダのピアノ・ソナタ全集よりも更にお得な全集があるので、ご紹介します。グルダのピアノ・ソナタ全集に加えてピアノ協奏曲全集も入ったお得な12枚組。録音年が前回紹介した全集と同じですので、多分同じマスターテープを使用していると思います。(リマスタリングの違いは聴いていないのでわかりませんが…)正直に言って、僕はこっちを買えば良かったと後悔してます。

gulda-beethoven-piano-sonatas ベートーヴェン : ピアノ協奏曲 ピアノ・ソナタ全集
フリードリヒ・グルダ
ホルスト・シュタイン
(2005/11/16)
Eloquence Classics


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  1. 2006/12/08(金) 12:00:00|
  2. ベートーヴェン
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第2回!

前回から随分間が空いてしまいましたが、2回目を迎えましたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介です。今日は第2番のご紹介です。この調子でいくと僕の一番好きな悲愴ソナタまであと6回必要ですね…

ベートーヴェンの作曲の三本柱はよく交響曲、弦楽四重奏曲、そしてピアノ・ソナタだと言われています。それはベートーヴェンの生涯に渡って作曲が続けられたのがこの3つの分野だからだそうです。

特に番号付き作品の中では最も数多く作ったピアノ・ソナタは作品の完成を中断していた年が最大で4年間と最も短く、また完成度においても「ピアノ・ソナタはベートーヴェンが最高峰でその後は衰えていく一方だった」と断言する専門家もいるほどだそうです。もっともベートーヴェン以降に同形式のピアノ・ソナタを発表した有名な作曲家はそんなに多くいるわけではないようですが。やっぱり先駆者と同じことをしていては先駆者には勝てないからでしょうね。

さて、前置きが長くなりましたが、このピアノ・ソナタ第2番、短調で書かれた第1番とはうってかわって長調の明るい曲です。

Total Play Time…バックハウス新盤 18:58/グルダ盤 21:31

第1楽章…バックハウス新盤 4:51/グルダ盤 6:24
軽やかなメロディの楽章です。全体に明るい音楽が流れますが、低音部で時々入る短い威圧的なメロディが効果的です。
第2楽章…バックハウス新盤 4:57/グルダ盤 6:32
穏やかな、落ち着いたメロディが全体に流れます。ハイドンの交響曲101番「時計」を思わせるような規則的なメロディが特徴的です。このメロディは後半に入っている低音で強い旋律になっていくが印象的です。
第3楽章…バックハウス新盤 2:54/グルダ盤 2:40
ガラス細工を鳴らしたような綺麗な旋律とどこか寂しげなメロディが交互に現れるリズミカルな楽章です。
第4楽章…バックハウス新盤 3:07/グルダ盤 5:47
若き日のベートーヴェンが技巧の限りを尽くしたと思われる楽章です(もちろん中〜後期のソナタや、リスト・ショパンの曲には及びませんが)上下に忙しく変化するメロディを堪能しましょう。

適当に書いてしまうと32回全て「格好いい」「美しい」という言葉で埋まってしまうので、手持ちのCDの演奏時間を入れて、自分なりになんとか表現を考えてみました。僕の表現の仕方の稚拙さもありますし、当然人によって感じ方はちがうと思いますので、気に入らない部分は読み飛ばしてもらえば幸いです。

今日ご紹介するのは、グルダのピアノ・ソナタ全集です。輸入盤で日本語の解説もありませんが、値段が大変お手頃です。HMVで輸入盤セールをうまく使うと全32曲がなんと4,000円未満で入手できます。「悲愴」「月光」「熱情」の三大ソナタを聴いて、他のソナタも聴いてみたいけどどれが良いのかわからない、という人にオススメです。
gulda-beethoven-piano-sonatas ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
フリードリヒ・グルダ (2006/1/18)
Brilliant Classics



  1. 2006/12/07(木) 12:00:00|
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無謀な挑戦…ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲紹介第1回!

最近、何から書こうか困っていまして、書きたいことはたくさんあるんですがどれから書いていいか迷っているうちに更新しないことが増えています。

そこで、無謀にもベートーヴェンのピアノ・ソナタを全曲紹介することを決意しました!他の人があまりやっていないことをやらないと意味がないですから。普通なら「悲愴」「月光」「熱情」とか最後の3曲とかを紹介しそうなものですが、素人らしく第1番から順番にいってみようと思います。ええ、細かいところにこだわるA型ですから(苦笑)

ベートーヴェンは全部で32曲のピアノ・ソナタを残していますが、第1番は作品番号(以下op.)2-1です。3曲同時に発表したので第1番がop.2-1、第2番がop.2-2、第3番がop.2-3と連番になっています。ちなみに晩年の超大作、交響曲第9番「合唱」はop.125です。記念すべき作品番号1はピアノ三重奏曲、こちらも3曲同時発表なのでop.1-1〜op.1-3の3曲あります。

さて、そろそろ曲の紹介をしましょう。当然のことですが中期〜後期の作品群のような華麗さや重厚感はまだ現れていません。しかし、「悲愴」や「運命」に通じる内面性が聴き取れます。
第1楽章はシンプルながらももの悲しいメロディで始まります。悲しさを切々と歌い上げるようなメロディが特徴的です。
第2楽章は一転して穏やかなやさしいメロディ。第1楽章で苦しい胸の内をさらけ出した恋人を温かく包むようなイメージです(素人の勝手な想像なので、あまり信用しないでください)
第3楽章は波乱の人生を予感させるような展開。落ち着いた出だしから中盤で激しくなってきます。明るいメロディと悲しいメロディの対比がおもしろいですね。
最後の第4楽章、僕は早くもベートーヴェン節炸裂と思いながら聴いています。苦難の連続の重苦しい低音にたいして、それを跳ね返そうかとするように激しい高音が響いています。中期〜後期の短調の有名曲と違うところは勝利や歓喜が最終楽章で出てこないところでしょうか。

ピアノ・ソナタ全集の最高峰、バックハウスの新盤を紹介しておきます。ただし、あまりクラシックを聴き慣れていない人にはあまりお勧めしません。いきなり全集を買ってしまうと、聴くのが権利じゃなくて義務になってしまいますので…

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集 ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
バックハウス(ウィルヘルム) (1999/06/02)
ユニバーサルクラシック

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  1. 2006/12/03(日) 12:30:54|
  2. ベートーヴェン
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破滅の美学…ラヴェル「ボレロ」「ラ・ヴァルス」!

最近更新の頻度が下がってますが、もともと気楽に始めたブログなので、気楽にお付き合いいただければ幸いです。

最近、久しぶりにクラシックの話ができる人と知り合いまして、その人と盛り上がったのがラヴェルだったんです。

やっぱりラヴェルと言えば「ボレロ」ですね。単純なメロディが積み重なっていくだけなのに、段々と勢いを増して破滅へと向かっていく。大好きです。
「ボレロ」も「皇帝」「英雄」とともに僕をクラシックに引き込んだ曲なのですが、CDを買ったのはつい最近だったりします。その当時はインターネットなんて便利なものはありませんでしたし、図書館なんて思いもよりませんでしたから。聴きたいと思いつつも誰の曲かわからず、CDを買えず仕舞いでした。探していたものが、探していたことすら忘れたころに見つかった、という感じですね。

でも本当にラヴェルを気に入ったのは「ボレロ」ではなく、「ラ・ヴァルス」を聴いてからです。最初に聴いたときは気持ち悪かったです。あまりにも不気味な音が流れてくるので。でも、次の日も思わず聴いてみたくなり、その次の日も…と繰り返し聴いているうちにラヴェルの破滅の美学の虜になってしまいました。今ではグロテスクなワルツのメロディが大好きです。
本当はもっとラヴェルで好きな曲があるのですが、あまり書きすぎると次の更新のネタがなくなっちゃいますんで、今日はこのくらいで。

紹介するCDは僕が初めて買ったクリュイタンスの管弦楽集第1巻です。「ボレロ」「ラ・ヴァルス」の他に「スペイン狂詩曲」も収録されています。あなたもラヴェルの破滅の美学に酔ってみませんか?

ラヴェル:管弦楽曲集第1集 ラヴェル:管弦楽曲集第1集
クリュイタンス(アンドレ) (2001/09/27)
東芝EMI

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  1. 2006/12/01(金) 12:30:00|
  2. ラヴェル
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プロフィール

Author:クラ好き素人
学校の音楽は大嫌い、楽譜は読めない、楽器は弾けない全くの素人です
でも、素人だからこそ伝えられることがある、と信じて色々書いてみようと思います


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